離婚調停当日の進み方

離婚調停の当日ってどういうに進むのですか?こういうご相談を受ける機会があります。

 

離婚調停当日の進みかたの概要

概要、調停期日当日は、次の①から➃のように進行します。

  1.  家庭裁判所の書記官室で受付
  2.  待合室で待機
  3.  調停室にて、申立人と相手方が交互に交代で入室して調停委員と話す
  4.  次回の期日を調整する

➁と➂は、一定回数繰り返されます(後述)

離婚調停の当日の進み方(シーン別)

以下、シーン別に当日の進み方を見ていきます。

家庭裁判所の書記官室で受付

離婚調停当日は、期日の当日、呼び出されている時間までに、家庭裁判所の書記官室にて受付をします。

書記官室に行くと、書記官なり裁判所の職員が対応してくれますので、「調停に来た○○です」などと用件・氏名を告げると、受付をしてくれます。

裁判所によっては、受付票への記載を求めるところもあるようですので、期日の時間に少し余裕をもっていくといいかもしれません。

なお、北九州を管轄している福岡地方裁判所小倉支部では、同裁判所4階エレベーターを降りて左手にあるのが書記官室です。

 

待合室で待機

受付を終えると、「待合室にて待っていてください」と待合室を案内されます。

待合室について

大きな裁判所などだと、待合室が人でいっぱいになることも多いです。

その待合室にいる人たちは、皆が皆、離婚手続の当事者というわけではなく、相続手続の当事者もいますし、弁護士もいます。単純に、当事者に付き添っているご家族・ご親族などもいるかもしれません。

なお、家庭裁判所における待合室は、「申立人」用と「相手方用」とで分かれているのが一般的です。

妻が離婚を申し立てた場合、妻の待合室と夫の待合室は、異なる部屋が利用されます。

待合室での呼出し

待合室で待っていると、調停委員が呼びに来ます。

そこでは名前を呼ばれることは通常ありません。

「事件番号○○○○の方いませんか?」など、各事件に割り当てられる番号で声を掛けられるのが一般的です。

事件番号は、各種書類に対する裁判所の受付印などに記載がありますし、もし不明であれば、受付の書記官に確認すればすぐに教えてくれるはずです。

 

調停室にて、申立人と相手方が交互に交代で入室して調停委員と話す

呼出しがあった場合、調停委員が調停室を案内します。調停室は、比較邸こじんまりした部屋です。

一つのテーブルを囲むような形で、当事者・調停委員との話し合いが始まります。場合によっては調査官や裁判官が入室するケースもあります。

調停室での協議の進行例

調停室に呼び出されるのは、申立人・相手方それぞれ別のタイミングになります。

10時00分からの調停の場合、たとえば、次のようなスケジューリングで調停が進みます。あくまで一例です。

・10時00分~10時20分(申立人側)

申立人と調停委員が話をする。この際、申立人は、ご自身の要望や懸念点などを調停委員に伝える。

その後、調停委員が申立人に待合室に戻って待つように告げる。また、調停員が相手方の待合室に相手方を呼びに行く。

・10時25分~10時45分(相手方側)

相手方と調停委員とが話をする。

この際、調停委員は、申立人から聴取した要望や申立人が抱いている懸念点などを相手方に伝える。相手方から申立人に対する要望等があれば、相手方はこれを調停委員に伝える。

その後、調停委員が相手方に待合室に戻って待つように告げる。また、調停員が申立人の待合室に申立人を呼びに行く。

・10時50分~11時10分(申立人側)

申立人と調停委員が話をする。

この際、調停委員は、相手方の回答や要望などを申立人に伝える。互いの要望が相容れないような場合、双方の要望や希望等につき、すり合わせをするための提案などを調停委員が行うこともある。

その後、調停委員が申立人に待合室に戻って待つように告げる。また、調停員が相手方の待合室に相手方を呼びに行く。

・11時15分~11時35分(相手方側)

相手方が調停委員と話をする。

この際、調停委員は申立人側の回答や、調停委員が考える解決のための提案等を相手方に伝える。

また、この期日では合意に達せられない、という場合、調停委員は、次回期日までに相手方において検討してほしいこと、準備してほしいことなどを伝えるほか、次回期日の日程調整を行う。

・11時40分~12時00分(申立人側)

調停委員は、相手方の回答などを申立人に伝えるとともに、次回期日の日程調整などを行う。

また、申立人は、次回期日までに相手方において検討してほしいこと、準備してほしいことなどを伝える

・12時頃(期日終了)

調停委員が調整したスケジュールを相手方に伝える。

申立人と相手方との協議時間が大幅に違うこともある

上記スケジューリング例は、およそ20分ごとに申立人と相手方とが交代していく、という形をとっていますが、実際には、時間は相当程度ずれます。

「申立人ではなく相手方が無理を言っている」「相手方の考えを解きほぐすことが必要だ」というケースでは、相手方との話し合いに1時間以上をかけることもあります。

弁護士として申立人側代理人を務めた例では、申立人側で話をしたのは、最初の10分、中間に5分、最後の10分程度(合計25分程度)で後は調停員がずっと、相手方と話をしていた、というケースもありました。場合によっては相手方との話し合いのために、1時間近く待たされる場合もあります。

次回の期日を調整する

上記スケジューリング例でも示しましたが、その日、調停が合意に達せず、さらに調停を続ける、と言う場合には、話し合いの過程で、次回期日の調整がなされます。

当日、次回期日の日程調整がなされるので、手帳など、ご自身のスケジュールが分かるものをもって調停に臨んでください。およそ1ヶ月から1ヶ月半程度先あたりでの調整となることが多いです。

なお、期日調停の際、あるいはこれに先立って、当事者の双方、あるいはどちらかに、次回期日までに検討してきてほしいことや準備してほしいことなどが調停委員から提示されるのが一般的です。

次回期日までの期間は、その検討・準備に充てることになります。

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