離婚事件の難しさ

令和元年の離婚件数は20万件を超えており、離婚は身近な法律問題となっています。もっとも、離婚は、夫婦のあり方の多様性や離婚する人自身の性格などに左右されるため、対処方法がマニュアル化することが難しい分野であるといえます。

また、一般的な法的問題は、交通事故等の過去の出来事を扱うことに対し、離婚は、夫婦関係という現在進行形・子の養育費や親権といった未来形・離婚にともなう当事者間の感情的な対立などを扱います。そのため、離婚は、当事者間で争いになること(争点)が離婚原因から子の親権・養育費等の多岐にわたり、このことも離婚事件を難しくする一つの原因であるといえます。

離婚事件における戦略の重要性

離婚するための手続きは、交渉・調停・審判・裁判と複数あり、これらのいずれの段階で離婚するのか。弁護士に関与してもらい離婚するのか、具体的には、弁護士に相談をしてアドバイスだけにするのか、それとも弁護士に依頼して弁護士に要望を伝えて弁護士が傭兵として活動するのかと様々です。

例えば、上の組み合わせとして、

・本人が相手に離婚をしたいとつたえ、相手と直接交渉する

・本人が離婚調停を申し立て、相手方と直接交渉する

・本人が弁護士に依頼をして、弁護士が代理人として相手方と交渉する

・本人が弁護士に依頼をして、弁護士が離婚調停で相手方と交渉する

・本人が弁護士に依頼をして、弁護士に交渉から調停そして裁判までの手続きを任せる

というものが考えられます(他にも様々な組み合わせた依頼者の要望により考えられます)。

また、調停・裁判となると、離婚するためにはどんな証拠(資料)を持っているか否かが大変重要になってきます。弁護士に相談して、どのような証拠・資料を集めとくほうがいいかを聞くのも戦略を立てる必要があります。

弁護士に依頼することのメリット

離婚は、上に記載したとおり、当事者間で争いになることが多岐にわたり、また、当事者間の感情的な対立が激しい法的分野です。

弁護士は、それぞれに関連し合う法的争点を一つ一つ紐解き、依頼者に有利になるよう交渉・調停を行います。また、調停・弁護士は、どの証拠が重要か否かについて知っているため、交渉・調停・審判・裁判の場合に依頼者に重要な証拠を具体的に教え、その証拠を集めるよう指示することができます。その集めた証拠により、離婚条件が依頼者に有利に働くよう働きかけることができます。

弁護士を探すときの指針の一つ

離婚は、感情的対立が強く、争いが長くなることもあります。また、弁護士は、依頼者のために、依頼者にとって不都合な事実を指摘することもあります。そのため、弁護士を探される際は、一度相談してみて、信頼できるか否かも指針の一つにされるといいかもしれません。

離婚等の家事事件・家庭内の問題にお悩みの場合は、一度、ひびき法律事務所の弁護士までご相談ください。