本記事は、近年・専門性・複雑性を増す残業代請求に関し、労使ともに抑えるべき基本的な情報を提供するものです。

今回のテーマは、除外賃金としての「臨時に支払われた賃金」についてです。です。

以下、そもそも、除外賃金とは何か、「臨時に支払われた賃金」とは何か、について見ていきます。

除外賃金とは

除外賃金とは、労働者に支払われる賃金の内、残業代の算定から除外される賃金を指します。

たとえば、1時間当たり2000円の給料をもらっているとした場合において、その内500円が除外賃金に該当する場合には、残業代の基礎となる単価は1500円となります。

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臨時に支払われた賃金

給与の内、臨時に支払われた賃金は、除外賃金です。

したがって、この賃金は残業代算定の基礎から除外されます。たとえば、ある月にたまたま、臨時に結婚手当を受け取っていたとしても、この結婚手当を残業代の基礎とすることはできません。

臨時に支払われる賃金は大きく次の二つに分類されます(昭22.9.13 発基17)。

①臨時的、突発的事由に基づいて支払われるもの
②支給条件はあらかじめ確定しているが、支給事由の発生が不確定であり、かつ、非常にまれに発生するものをいう。

たとえば、おおげさな例かもしれませんが、会社設立100周年を記念して臨時手当が支給されたような場合、これは①に該当すると理解してよいものと思います。

また、②は、たとえば就業規則などにおいて、支給の原因が規定されているが、現に発生するか否か不明であって、かつ非常にまれにしか発生しない手当を指します。

たとえば、結婚手当などがこれに該当します。

その他、臨時に支払われる賃金の例としては、一般的には、私傷病手当、加療見舞金、退職金が挙げられます。

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残業代を巡る紛争においては、残業時間のほか、残業代の基礎となる賃金の額をめぐって、争点が複雑化することも少なくありません。

会社が「臨時に支払われた賃金」として支給していたものが本当に残業代の算定から除外される賃金に該当するのか、という点をめぐっても見解は対立しえます。

たとえばインセンティブ報酬などをめぐっては見解が先鋭的に対立しえます。

会社はこれを臨時に支払われた賃金であるから、残業代の基礎となる賃金には含まれないと主張するのに対して、従業員側からは、これは、臨時に支払われる賃金には該当しない、と争うような場面が想定されます。

ひびき法律事務所(北九州)では、労使双方の立場から、残業代請求に関するご相談を受け付けております。

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