弁護士会って何?どんな組織?

「弁護士会」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。今日は「弁護士会」の組織について。私の理解の範囲で。

組織構造図


弁護士会は、日本弁護士連合会に登録された弁護士が全員登録されている組織です。

その中に各地域に所在する地域会ともいえる「単位会」が存在します。

さらには、いくつかの単位会が集まった「連合会」という組織もあります。また、単位会の中に、さらに細かな部会あるいは支部が設置されています。

部会・支部には委員会等の組織が設置されています。

一番大きな組織  日本弁護士連合会
各地域の組織   単位会
単位会の連合体  連合会
単位会の中の組織 北九州部会

日本弁護士連合会

日本弁護士連合会は、その名のとおり、日本全国の弁護士から構成される組織です。そこには、その団体の事業を執行する執行部が存在します。

そのトップに該当するのが、日本弁護士連合会会長です。

単位会

単位会は、大雑把に言うと、各都道府県に設置された当該地域内の弁護士からなる組織です。

もっとも、本当に正確に言うと、東京と北海道だけは別です。

東京には単位会が3つ、北海道には弁護士会が4つあります。前者は、弁護士の数が多いのと歴史的経緯。後者は、地域の広さが主な理由だと思います。それ以外の府県には、ひとつづつ単位会があります。

「福岡県弁護士会」というのは、その名のとおり、「福岡県」に所在する単位会になります。

連合会

連合会は、いくつかの単位会が集まった組織です。

たとえば、九州だと、九州弁護士連合会というのがあります。全部を記載するのは避けますが、福岡弁護士会や熊本弁護士会、沖縄弁護士会などの単位会で構成されています。

この連合会は、たとえば、連合会単位で人権に関するシンポジウムを行うなどの事業を行っています。

部会・支部

単位会の中には、支部や部会が設置されたものもあります。

福岡県弁護士会内の4つの部会

たとえば、福岡県弁護士会においては、地域ごとに4つの部会が設置されています。

・福岡部会
・北九州部会
・筑後部会
・筑豊部会

法律相談センターの運営など

単位会は、各地域で法律相談事業などを展開しています。福岡では、各部会がその地域ごとに法律相談センターを設置しており、その運営にあたっています。

北九州には、北九州法律相談センター、折尾法律相談センターが常設の施設として設置されているところです。

部会の組織

北九州部会を例にとると、部会の長として「部会長」がいます。部会長を中心に、その業務を執行する「執行部」という組織が設置されています。

部会長の選任するのは、登録された弁護士の選挙に拠ります。

また、部会の重要な事柄を決めるための「部会集会」という会議体、執行部の諮問機関である「評議員会」というのが設置されています。

委員会活動など

また、単位会の中には、「委員会」という組織があります。たとえば、私が所属しているところでいえば、消費者委員会や公害環境委員会などです。

消費者問題や環境問題など、個別のテーマ・領域に特化して、公益活動を行う組織です。

弁護士として、この委員会に参加したからといって、ほとんどお金にならないのですが(念のために言うと、セミナー講師などを勤めて、謝礼・費用をいただけることはありますが、弁護士の通常業務に比較すると相当低廉といえると思います(個人的な感想))

以上の組織構造を大雑把に図示すると冒頭のような形になります。弁護士会という名がつく組織が多すぎる、混乱するといった場合、参照にしてください。