弁護士の無料相談のメリット・デメリット、注意点

今回の記事では弁護士の無料相談のメリット・デメリット、注意点について説明します

なお、弊所は、法律相談について、責任をもって、お客様のお役にたつ価値ある時間・法的知識を提供する業務と考えており、基本的に３０分５０００円＋消費税のご相談料をいただいております。

とはいえ、北九州市内では、無料相談を行える自治体の相談や、無料相談を受け付けている法律事務所もあります。場合によっては、その利用にも価値があります。

そこで、以下では、そのメリット・デメリット、留意点について説明をします。

メリットや無料相談を受けられる場所について

まず、メリットについてです。

無料法律相談料の一番のメリットは、もちろん費用面です。

法律相談料がかからず、専門的な意見が聞けるというのが、一番のメリットになります。

また、弁護士と話をすることで、その弁護士が、自分自身にとって相性のいい弁護士か否か、信頼のおける弁護士か否かを判断する機会もなります。

北九州市では、小倉北区役所などの自治体が、定期的に無料で法律相談会を実施しています。

無料相談を受けたいという場合こうした機会を利用されるもの一つの選択肢です。

北九州の市政だよりなどで随時情報が提供されています。

また、福岡県弁護士会北九州部会においても、たまに無料の法律相談会などを実施しています。

適宜、ホームページ情報などを確認してみてください。

無料の弁護士相談のデメリットは、通常は、相談時間や相談の枠に限りがあるということです。

法律事務所で仕事をする弁護士にとって、法律相談は、その業務におけるごく一部であり、仕事時間の相当部分は、裁判・訴訟手続きのための書類を作成したり、実際に裁判所に行って過ごしたり、あるいは弁護士会等の会議に出席したりして過ごしています。

したがって、法律相談に無制限の時間を割くということはできません。そのようなことをしていては、他の業務がおざなりになり、ご依頼いただいている依頼者様にご迷惑をかけてしまいます。

また、弊所では、法律相談を受けた場合に、その場での回答が困難であれば、法律相談時間、終了後に検討や調査を加えて、追って回答というような対応を取らせていただくこともしばしばあります。

冒頭述べたとおり、弊所は、法律相談について、責任をもって、お客様のお役にたつ価値ある時間・法的知識を提供したい、と考えているためです。

時間・回数に制限を設けない無料相談では、このような対応をさせていただくことは難しく、１件１件の法律相談に真摯に向き合うことは、およそ難しいと言わざるを得ません。

上記のような事情を考えると、無料相談については、法律の初歩的な知識や基本的な知識を確認したり、あまり複雑でない案件について弁護士の見解を求めたり、という相談が適しているものと考えられます。

このような法律相談に際して、これを有効なものとするために、いくつか注意点を述べておきます。

・まず、無料相談を受ける前に、事案の概要や質問事項を整理しておくことが望まれます。

さきほど述べた通り、相談時間には通常、制限時間があります。そのため、適宜、メモなどで、これらの点を整理しておくことが望ましいです。

その制限時間の範囲内で、的確に・要点よく弁護士に事情や疑問点を説明できたほうが、弁護士から有意義な情報提供を受けやすいからです。

・電話連絡・リアクションなどを確認する
無料相談の場以外でも、電話連絡等に対するリアクションが適宜あるか否か、弁護士にすぐ連絡がつながるか否か等は、信頼できる弁護士を見つけるうえで重要です。

弁護士に仕事を依頼する場合、この点も見極められるようにしてください。

・弁護士費用の確認を行う

また、法律相談後、案件の依頼につながる場合には、弁護士の料金や契約条件を確認するようにしてください。

法律相談自体は無料であっても、事件の依頼については、費用がかかります。弁護士費用がどの程度かかるのか、その金額が適切なのか否かについて、きちんと説明を受けるようにしてください。