北九州地域において、大学生などを対象とするアンケートモニターのバイトを装った詐欺又は名義冒用の手口による被害が多発しております。
手口の特徴~レイクやアイフルと契約した形になっている
この被害の手口の特徴は次のような点にあります。
大学の近くで、大学生に対してアンケートモニターのバイトを装って、声をかけ、アンケートに答えさせたところ、実際には消費者金融との契約・登録に必要な情報を答えさせられていた、というものです。
また、本人確認のための免許証などもその場で写真撮影されたりすることがあるようです。
その結果、気が付いた時には、レイク(新生フィナンシャル)やアイフルといった消費者金融から借り入れをしたことになっている、との被害が発生しております。
参照:アンケートモニターのバイトをかたった詐欺に注意!!(北九州市立消費生活センター)
LINEや携帯電話の履歴が重要な証拠となります
当該案件においては、スマートフォンの「LINE」でのやりとり、LINEのID、携帯電話での履歴が、被害回復のための重要な証拠となります。
LINE上での名刺の顕示、LINEに表記されるメッセージ「時刻」などが重要な意味を持ちえます。
同種被害に思い当たりがある場合には、LINE上の画面などをスクリーンショットに撮り、スマートフォン以外の媒体に記録しておくなどして、ひとまずは証拠の保全を図るよう心掛けてください。
解決の方向性
同事案に関しては、解決の方向性として、2つ考えられます。
一つは、加害者に対して、お金を返せ、と請求していく方法です。ただ、こちらは加害者の特定の可否及び加害者に返すだけの資力があるか、という課題があります。
もう一つは、消費者金融に対して、貸金債務の不存在を主張していく方法です。こちらについては、消費者金融側が交渉に応じるか、裁判となった場合に、こちらの言い分を基礎づけるだけの証拠を準備できるか、といった課題があります。
この裁判を見据えたとき、先ほど、スマートフォン上の履歴などが重要な証拠となるわけです。